当院では最新の超音波画像診断装置(Fujifilm ARIETTA 750)とレントゲン装置(フラットパネル)、心電計(日本光電 cardiofax VET)を用いて動物の心臓病を診断します。もちろんこういった機器を用いた検査の前に聴診などの身体検査を行い、必要であれば機器による検査を行います。

 犬猫問わず、心臓病は一度悪くなったものは元には戻せないため如何に早期発見し適切な治療を開始するかがカギとなります。心雑音が少ないから軽度とも限りません。大きな心雑音が有っても薬を服用しなくても大丈夫なケースもあります。まずはご相談下さい。

 僧帽弁閉鎖不全症に最も多く遭遇します。またその多くは老化に伴う弁の粘液腫様変性が多い印象です。僧帽弁閉鎖不全症は左心房と左心室の間にある僧帽弁がきっちり閉鎖しなくなり本来大動脈から全身に送られる血液が一部左心房へ逆流してしまうものです。
 左心房は肺から酸素化された血液が戻ってくる場所でそこへ左心室から血液が逆流すると肺からと左心室からの両方の血液が左心房へ集まるため左心房内の圧力が増し、肺からの血液が戻れなくなった時に肺水腫という病態になります。
 肺水腫という状態は肺胞内へ血漿成分が滲み出た状態ですので水に溺れたのと同じ状態となり非常に苦しくなります。

犬 診察1
犬 診察2
犬 診察3

 肥大型心筋症が多い印象です。肥大型心筋症は病名の通り心筋が肥大化するのですが、心筋の筋力が増すのではなく筋肉が筋肉でないものに変化していきます。確定診断するには心筋の生検が必要ですが危険性もありますので実際のところ心筋の厚みで判断します。
 また肥大型心筋症は心臓の外側へ肥大化して行くのではなく内側へ厚みが増していきますので左心室の内腔が狭くなり効率良く全身に血液を送ることができなくなってしまいます。左心房内の血液を100%左心室で受け入れられなくなると左心房内に血液が残り肺からの血液の還流を阻害してしまい肺水腫を起こします。
 また猫の場合、右心系の負荷が大きくなった場合だけでなく左心系の負荷が大きくなった場合にも胸水や腹水といった症状が出る場合もあります。他心筋の変性や冠動静脈の虚血による心臓発作、一見関係のない頻繁な嘔吐という症状もみられることが有ります。

猫種により心臓病になりやすい遺伝子も発見されていますのでメインクーン、スコティッシュフォールドなどの場合、若くても既に心臓病である場合も少なくありません。遺伝子検査については一部の猫種のみですが可能ですのでご相談ください。

猫 診察